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これで完成でいいでしょう!しっとり鶏チャーシュー(鶏ハム)を低温調理器も保温調理器も温度計も無しで最終的に4リットル近いお湯だけで作るレシピ

このレシピ、一瞬も70度を超えないのでパサつきが全くありません。しかも中心温度60度以上をどう見ても40~50分以上はキープ、おそらく中心温度65度付近も少なく見積もって20分はキープするのでカンピロバクター・サルモネラ菌の安全性も合格だと思います。下記リンクを参照していただければ。ただの20分程度の予熱放置レシピとはかなり考え方が違うので、そこらへんは大丈夫だと思います。

https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/hyouka/files/report21.pdf

https://www.fsc.go.jp/sonota/kikansi/29gou/29gou_1_8.pdf

本当にしっっっっっっとりでプリプリで鶏むね肉ってこんな食感出るの?ってほど感動するので我ながらよくここまでたどり着いたなって思います(何ヶ月もかかりました)。保温調理器も低温調理器もなしで。あと、下味付けないでただの「しっとり鶏」にして棒々鶏とかでも絶対うまいです。

前日準備段階

※下味(これについてはもっといいのもあると思いますが、現状これで)
・醤油 大さじ1
・酒  大さじ1
・みりん  大さじ1
・はちみつ 小さじ2
・砂糖 小さじ1
・ショウガ
・水道水 大さじ1
これ一旦煮切ってアルコールを飛ばし、冷ました後このタレに一日浸けます

・胸肉は3つに切り分けて、タレと一緒にジップロック等の空気が抜ける密閉の袋に入れ、冷蔵庫で一日寝かせる(タレレシピは上記)
皮はいらないのではずします。あと見えるスジがあればついでに掃除しておきましょう。

鶏むね肉1枚を3つに切り分けます(厚さを揃えたい)
鶏むね肉1枚を3つに切り分けます(厚さを揃えたい)
ジップロック等密閉できる袋に入れて冷蔵庫へ
ジップロック等密閉できる袋に入れて冷蔵庫へ

あ、、、今回フォークで味染み穴をあけるの忘れてました……やったほうがより美味いとは思いますが、結局誤差程度なのかな……(味見段階であんまり差がわからなかった)。

当日の作成準備

・鶏肉は作る前に常温に戻す
これは密かにめちゃくちゃ重要です。冷蔵庫から出してすぐの鶏はやめておきましょう、これ、温度管理が全てなので。もし忘れてて直前になっちゃったら40度ちょっとくらいのぬるま湯につけて、温度上げておきましょう。出してすぐの中心温度5度とかのは厳禁です。

お湯第1段階

・沸騰して火を止めたお湯1.7リットル+20度程度の常温水道水1リットルを混ぜると2.7リットル68度~69度のお湯になるので、袋に入れたまま(できる限り空気を抜いて)鶏肉を入れる。
ここで3リットル近いお湯っていうのがめちゃくちゃ大事で、少ない水分量だとすぐに温度が下がってしまったりレシピとしての安定性が全然ないので、たった一枚の鶏むね肉に冗談と思えるほどの水分量で安定性を確保します。

腐すようで悪いのですが、数百ccの茹で汁のみで保温調理するようなレシピでは絶対安定的にできません。あれはまじでやめておいたほうがいいです。しっとりさせるだけなら正直誰でも出来ますが、正直研究すればするほど危ないと思います。「半生で食って大丈夫、新鮮だし、プロだし」っていう文化圏もあるようですが、それと似たようなもので全くおすすめできません。そのうち誰かがババを引きます。

1リットルの水道水19.3度でした、多少環境によって変化するとは思いますがおよそ20度前後なはずです
1リットルの水道水19.3度でした、多少環境によって変化するとは思いますがおよそ20度前後なはずです
沸騰したお湯1.7リットル(沸騰したら火は止める)
沸騰したお湯1.7リットル(沸騰したら火は止める)
水道水1リットル+沸騰したお湯1.7リットルで69度前後のお湯になります
水道水1リットル+沸騰したお湯1.7リットルで69度前後のお湯になります

2.7リットル69度程度のお湯にジップロックごと鶏肉を入れます。そして30分放置。

お湯第2段階

30分すると鶏肉が煮えているようなこんな感じに見えます
30分すると鶏肉が煮えているようなこんな感じに見えます

・2.7リットルなら大体30分の時点で60度弱近くまで下がっているはず※(実測)なので、沸騰した900mlのお湯を足し入れて3.5リットル67度近いお湯にし直す
ここでどれくらい温度が下がるのかが環境次第なんですが、55度くらいまで下がったとしても、沸騰したお湯900mlならまず安全かつ煮えない温度まで上げ直してくれます。800mlか1000mlか迷った結果間を取りました。

30分たって57度弱でした、ここは実測しかできません
30分たって57度弱でした、ここは実測しかできません
900mlの沸騰したお湯を入れると大体65~67度になります
900mlの沸騰したお湯を入れると大体65~67度になります


・このままあと30分(トータル1時間)以上待って完成

再度30分待って59度でした、これはいい!
再度30分待って59.7度でした、今回もいい!

ここまでの温度合成は計算根拠もちゃんとあって、普通に作る分には失敗しません。
ただ※最初の30分でどこまでお湯の温度が下がるかだけは、どうしても環境によるので誰がどこでやっても絶対失敗しないって言い切れないのが悩みどころ。灼熱や極寒の台所で作らないでくださいとしか言えないです……。
お湯の温度の下がり方は計算で求められない(できるんだろうけど難しすぎてできない)ので実測です。

取り出してこんな感じ、一見煮えきっているように見える
取り出してこんな感じ、一見煮えきっているように見える

この時点で持つとかなり熱いし、見た目完全に煮えてるんですが、これで正解です。むしろ煮えている見た目になっていなければダメですね。

ドリップを取り除いてこんな感じ
周りのドリップを取り除いてこんな感じ
切って完成

何度かやってもう正直絶対大丈夫って感じまで来たので、これで完全にレシピ化と言っていいと思います。あとは温度の下がりすぎだけ注意なんですが、普通の部屋の常温環境で調理していればダメなほど下がるってことはないです。温度計は「あるから」使ってますが、なくてもこの水量と時間を守れば温度計無くても同じ結果出ますよ。

前回とその前のレシピです。これを踏まえて、今回でもう本当に安定って確信しました。長かったなあ~~~